運動不足が気になる方へ

皆さん、お元気ですか?

自粛も長丁場になると、運動不足になりがちです。

筋力も低下するし、体重も増加してしまうこともあります。

是非、体操や散歩を行ってください。

その際、助けになるのが、活脳鍼の応用です。

特に脳卒中の後遺症の方にお勧めします。

いつも活脳鍼を行うときにこめかみに鍼をさしますが、

そのこめかみへの指圧をしてみてください。

例えば、歩行の途中で杖を持ちながら、その手の人差し指で健側のこめかみを指圧してください。3~4度、強く指圧してください。動きが楽になります。

また、次のツボ療法と半身浴もお勧めします。

足腰の強化とダイエットが目的です。

1.足腰の強化のためのお勧めの療法 ツボ療法 足の三里(あしのさんり)

当院を訪れる患者さんの多くは中高年齢者です。その殆どの方が足腰の冷えや痛み、痺れ訴えています。更に足の筋力が弱く長時間歩いているとつまずいてしまうとか、階段を降りるとき膝がガクガクして踏み外しそうになるとか、切実な悩みを付け加える方もいらっしゃいます。根本的な原因は腰椎の変形からの坐骨神経痛や抹消の循環不全ですが、加齢による筋力の低下も歪めません。勿論、これらの症状は鍼灸治療の最適応症なので、まず例外なく軽快していますが、必ず利用するツボは足の三里です。

このツボは足腰の筋力の強化に役立つばかりか、消化吸収を助け身体を元気にさせます。昔、俳句で有名な松尾芭蕉も足の三里に灸をして奥の細道に旅立ちました。岩出山から一関まで、約60kmの山道を1日で歩きぬいたと記録に残っています。驚異的な健脚の持ち主ですが、足の三里に灸をしたお陰もあるでしょう。

1日に一度、せんねん灸あるいはカマヤの灸をすえるだけで十分です。但し、すえた後2時間はお風呂に入らないでください。お灸の熱の効果が相殺されてしまうからです。

また、お灸が面倒という方は、親指で指圧すると良いでしょう。疲れが溜まっているときは、軽い痛みが爽快に感じるでしょう。脳卒中の後遺症の方にもお勧めします。次の半身浴の際に行うのも良いでしょう。

2.体重増加を抑えるお勧めの療法 半身浴

ダイエットに王道はありませんが、以前私が行って効果が感じられたのは半身浴です。痩せはしませんでしたが、過食気味でも現状維持はできました。主に足腰を温める入浴法ですので、湯に浸かるのは凡そみぞおちの高さまでです。20~30分ぐらい浸かるので、これだけでも十分身体が温まります。アロマとは芳香療法のことで、様々な植物の花や葉の香りを楽しみながら気持ちを明るくしたり、落ち着かせたりして、ストレスを解消させます。浸かりながらアロマを楽しむことにより、血圧を下げる、肥満抑制、ストレス解消といった3つの効能ができます。当院では多くの患者さんに脳梗塞や脳卒中の再発予防としておすすめしております。一般的には疲労回復、足腰の冷えやむくみ、美容、頻尿、生理痛などに応用されています。とにかく日常生活の中で簡単にできますので、長続きできる健康法と言えます。効果的に行うポイントは次の通りです。但し、体調不良や血圧が高いときは中止してください。

1.湯温の設定です。基本は39℃を超えないようにします。それ以下でしたらお好みの温度調節してください。それから入浴前に水をコップ1杯飲むことを忘れないでください。更に入浴中に喉が渇いていれば水をコップ1杯飲みます。長湯になりますので、脱水状態にならないようにします。

2.アロマ精油を数滴たらしてください。それだけでも風呂場中に心地よい香りが立ちこみます。アロマの入浴剤も市販されていますが、可能であれば精油をご利用ください。気持ちを落ち着かせるのはラベンダーが適しています。また、うつな気持ちを解消するにはオレンジが良いでしょう。更に黒コショウの精油を加えると完璧です。黒コショウの香りは脳の伝達ホルモンの分泌を高めます。認知症にも応用されるぐらいです。

3.いよいよ入浴です。みぞおちの高さ以上は浸からないようにしてください。長湯が基本ですので、心臓や肺、横隔膜を圧迫する時間が長いと、息切れを起こす可能性があります。 4.もし、途中で動悸やめまいを感じたら、ゆっくりした動作で上がります。血管が拡張しすぎている可能性があります。その際、ミカンやレモンなどの酸味のある柑橘類を食べるとよいでしょう。収れん作用がありますので、湯あたりからの回復を早めます。