脳梗塞の【麻痺】や痙縮は悲観的な思い込みも原因です!

「活脳鍼」

脳卒中の後遺症に効果的

麻痺、痙縮、痛みシビレの原因

脳梗塞や脳出血の麻痺や痙縮、痛みシビレは悲観的な思い込みが原因のひとつ!

脳梗塞や脳出血の後遺症で筆頭にあがられるのは、手足の麻痺です。

思うように動かせないという苦しみ、脳卒中に罹った人しか解りません。

では、脳卒中になると、何故麻痺が後遺症として残るのでしょうか?

身体の運動や感覚のコントロールセンターの脳組織が壊死を起こし、

その支配領域に信号が送れなくなり、麻痺が起こるというのが定説です。

でも、それだけでしょうか?

自然界の動物の多くは脳卒中に罹りにくいばかりか、たとえ発症して後遺症があらわれても、数週間で改善してしまうと言われています。

麻痺を残さず完治してしまうこともあります。

では、人間との違いはどこにあるのでしょうか?

長年脳卒中の後遺症の鍼灸治療を行ってきて、気が付いたことがあります。

人間の場合、理屈で考えていくうちに悲観的な思いで頭がいっぱいになってしまうことも一因になっているのではないでしょうか

つまり、悲観的な思い込みと、持って生まれた防衛反応と過剰な健側脳の代償作用が大きな原因と推測されるのです。

痛みもシビレも同じです。特に痙縮や痛みシビレの最大の問題はリハビリを困難にすることです。痙縮や痛みシビレがなければ、スムーズに回復が期待できます。

でも、ご安心ください。

「活脳鍼」は脳を活性化して運動能力を高めるばかりか、悲観的な思い込みも解消して痙縮や痛みシビレも緩和させます。

4~5年経過した後遺症でも改善可能です。

活脳鍼による麻痺や痙縮、痛みシビレの改善について詳しくお知りになりたい方は下記をご覧ください。

痙縮や痛みシビレも当院の鍼灸治療で多くの方が緩和しています。痙縮や痛みシビレの解消法について詳しくお知りになりたい方は下記をご覧ください。

では、 まずは当院が考える麻痺の原因をご説明します。

前頭葉の発達が足かせ

動物の脳卒中は稀とのことです。

四つ足で活動していますので、よく運動しますし、動脈硬化を発症させる危険因子である慢性的な血圧の上昇も起きにくいからでしょう。

また、発症しても損傷部位が広範囲でなく、命を取り留めることが出来れば人間のような酷い後遺症を起こす可能性は少ないようです。

人と異なり、脳の可塑性が高く、直ぐに損傷部位の修復が始まるからでしょう。

当然、運動能力も高いので運動ニューロンの機能も早期に回復するようです。

ところが人の場合は、そう簡単ではありません。後遺症が軽く済む方もいますが、多くは長期間のリハビリが必要になります。

人は前頭葉を発達させたことにより豊かな思考力と感情を持ち、生物の頂点に立ちました。

ところが、その一方、急激な社会環境の変化についていけなくなり、不満や悲しみ、怒りなどの感情が国民の間に募っています。

思いのままに生きられるわけではありませんので、感情をセーブできなくなる時があっても当然です。

上手に世渡りができなくなると、次第に悲観的な思い込みが脳裏に焼き付くようになります。

それが高じれば、うつ病になってしまうこともあります。

脳梗塞や脳出血の後遺症も同じです。

手足を動かせないという状態を認識すると、不安とイラ立ちで胸がいっぱいになり、脳神経細胞の可塑性に深く関わるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、アセチルコリン、GABAなどの脳内神経伝達物質の分泌が減ってしまいます。

その結果、損傷部位の修復は遅れることになり、運動麻痺が進んでしまいます。

そればかりではありません。

筋肉の緊張を抑制する機能も失調するので、痙縮を起こす可能性が高くなります。

更に自律神経の乱れも生じ、交感神経系が優位になる時間が増えれば、ますます麻痺やシビレの悪化に拍車をかけてしまいます。

運動神経や感覚神経の機能低下と交感神経系の興奮は深く関係しているからです。

その上、思うように回復がみられないと、やがて抑うつ状態を招き、麻痺が固定してしまう恐れが出てきます。

人は目的を持った行動をするとき、最初に脳の前頭野にある背外側前頭前野が働きます。

つまり、背外側前頭前野で立案し、どのように身体を動かせば良いかを決めます。

これを随意運動と呼びます。

また、背外側前頭前野は左右の前頭葉にありますが、右背外側前頭前野は不快予測のもとに計画を立てます。

左は快予測です。

ですから、右背外側前頭前野が強く働くと、たぶん上手くいかないだろうけど一応やってみようといった悲観的な予測が先に立ちます。

例えば髪の毛をとかし、顔をメイクし、キレイな服を着て外出するという計画を立てるとこまでは背外側前頭前野の役目ですが、特に右の背外側前頭前野が強く働くと不快予測が先に立ち、どの道おしゃれをしても大して変わらないだろうし、誰も振り向いてくれないだろうと思うようになり、おめかしがおっくうになるとともに外出しても消極的な行動をとるようになってしまいます。

右背外側前頭前野の悲観的な思い込み

右背外側前頭前野の悲観的な思い込みは脳梗塞や脳出血の後遺症でも同じです。

手足が動かせないという状態を認識すると、右背外側前頭前野は悲観的な予測を始めます。

こうなると、リハビリの効果は激減してしまいます。

一生懸命リハビリに励んだとしても大きな改善は望めないと決め込んでいるからです。

いつしか退廃的な精神状態になり、リハビリを無駄な労力と考えるようになってしまうこともあるでしょう。

これでは手足が動かないという現状の打開にはつながりません。

ですから、効果的なリハビリを行うには、不快予測ではなく快予測で脳裏を一杯にさせて随意運動をしなければならないのです。

つまり、リハビリを行う際は、右背外側前頭前野の悲観的な思い込みを抑え込み、左背外側前頭前野の明るく前向きな気持ちを前面に出す必要があります。

そうすれば、脳の運動野の機能が活発になり、筋肉の動きも力強くなるでしょう。

このとき、筋肉の動きを促進させるノルアドレナリン、アセチルコリン、セロトニンなどの興奮性神経伝達物質、痙縮を緩めるGABAなどが脳内にあふれているからです。

そうなると、これらの神経伝達物質がシナップスと呼ばれる脳神経と脳神経とのつなぎ目をドンドン通過して、運動に関わる脳のネットワークを活性化するのです。

脳を混乱させる二重の伝達システム

脳卒中を起こすと、虚血を起こした脳細胞が壊死を起こし、筋肉の動きに支障が生じます。

損傷の程度が軽ければ直ぐに任意の動作ができますが、重ければ思うような動きがとれません。

これには持って生まれた自然治癒能力も同時に働いていると思われます。

つまり、発症当初は回復を早めようと手足を動かせないように安静状態におきます。

やがて、延髄の錐体交差で神経回路の再構築が始まり、健側の運動野からの信号が麻痺測の筋肉に伝わるようになります。

究極的な代償作用です。

勿論、患側の脳も神経回路を復活させています。

ここにきて、やっと安静にしている時期は去った、これからは回復に向けて運動しなさいという状態になったのです。生き物の回復力には驚くばかりです。

ところが、この代償作用による錐体路は未完成です。

したがって、健側の運動野は必要な信号を正確にα運動ニューロンやγ運動ニューロンに送ることができないでしょう。

それは錐体交差で神経回路の構築が完全ではなく、健側の下位運動ニューロンに向かう回路にも信号が伝わっているからです。

電気の配線で言えば、漏電状態です。

しかも両側という不必要な電力供給もしているのです。

そのため、信号が減弱し、正しい命令が末端に伝わりません。

また、ダブルの神経回路を同時に同じ動作に利用するとなると、どちらの脳を使って麻痺側の手足を動かせば良いの?と混乱が起きてしまう可能性があるのです。

これが、不随運動を起こす最たる原因と考えています。

このような状態になると、筋肉や腱の伸び具合を計るIa神経やⅡ神経も正確な情報がつかめなくなり、筋肉の収縮を調整できなくなってしまいます。

更にIa群繊維やⅡ群繊維から何らかの信号が脳の感覚野から運動前野にも及ぶことが考えられるので、どの程度筋肉を収縮して良いのやら、上位運動ニューロンも判断がつかなくなってしまうのではないでしょうか。

更に健側の脳は同側の筋肉に命令することには慣れていません。

今まで反対側の運動を司っていたからです。

これには学習が必要です。

リハビリという学習を繰り返すしかありません。

神経のネットワークを張り巡らせ、中心となる神経回路を完成させるためにです。

それでも限界があります。

そう容易く麻痺側の筋肉を動かす運動の中枢にはなれません。

下位運動ニューロンも筋肉も同側の運動野からの命令を受けてこなかったため、戸惑っています。

それでも何とか通じさせようと健側の運動前野は躍起になってα運動ニューロンやγ運動ニューロンに命令します。

やっと届いても収縮には程遠い刺激です。

回路はできても、健側の一次運動ニューロンの信号を送る能力はまだまだ未熟だからです。

その結果、上位運動ニューロンは筋肉が動かないことにパニックを起こしてしまいます。

せっかく回復に向けての運動ができるようになった矢先に大きなトラブル発生です。

このまま弛緩状態が続けば、脱臼を起こしてしまのではないかと危機感を感じ、初期の防衛反応を緩めようとはしません。

当然、運動前野からα運動神経を介して筋肉の収縮を加速させます。

それを持続させるため、γ運動神経も過剰に働きます。

強い伸張反射が起こされるのです。

伸張反射は深部腱反射の一種で、脚気の検査のときにあらわれる反応と一緒です。

この刺激を得たα運動ニューロンは機能を鼓舞して強い収縮に向かいます。

これが防衛反応に端を発した痙性麻痺、すなわち痙縮の始まりです。

実際、痙性麻痺が始まると、腱反射の亢進がみられます。

そうこうしている間に損傷した脳が回復してくると、従来の下位運動ニューロンに連絡している回路が復活します。

この回路も活発に働くようになることが推測されます。

使い慣れた回路だからです。

健側の脳と同時に働けば、ますます上位ニューロンは混乱してしまいます。

健側と患側の脳の運動野から増幅された信号が下位運動ニューロンに伝わり、痙縮は固定してしまいます。

痙縮は手足の筋肉だけではなく、腹筋や背中の筋肉にもあらわれます。

前皮質脊髄路が関与します。

また、人が脳卒中による運動麻痺を発症した場合、健側の脳の運動野が代償作用を活発化し、新な神経回路を築くことが知られています。

つまり、健側の脳の運動野から皮質脊髄路で再構築された伝達路を介して麻痺側の手足を動かすという新しい機能が生まれることです。

これだけではなく、次第に障害のある脳の修復も始まり、従来の神経回路が復活します。

つまり、ダブルの神経回路で随意運動を行うことになります。

但し、この二重の伝達システムが脳卒中の回復に陰を落としていることも考えられます。

健側の脳、あるいは患側の脳の片方が働くのであれば大きな問題は生じないでしょう。

ところが、ダブルの神経回路を利用するとなると、どちらの脳を使って麻痺側の手足を動かせば良いのと、混乱が起きてしまう可能性があるのです。

これが、思いもよらぬ動き、つまり不随運動を起こす最たる原因と考えられます。

脳卒中のリハビリで非麻痺側の手なり足なりを動かすことで、麻痺側の動きを良くするリハビリが行われます。

これを続けていると、確かに麻痺側の筋肉の収縮力が高まります。

但し、麻痺した手足の運動をするときに非麻痺側も意識しないで動いてしまったら中止すべきです。

このような動きが脳に焼き付いてしまったら、障害のある脳の回復は遅くなってしまいます。

歩くとき、右足を前に出そうとしたら、左足も同時前に出てしまうことにもなりかねないのです。

更に筋肉からの感覚も正確にフィードバックされなくなることが考えられます。

どの程度の収縮や弛緩なのか、脳の感覚野や運動野が把握できなくなってしまう可能性があるからです。

そうなると、脳は混乱するばかりです。

筋肉を固めて脱臼などの不測の事態に対応すべきか、緩めて運動機能を維持させるのか、迷ってしまうでしょう。これが痙縮の始まりかもしれません。

その上、これが恐怖となり、無意識のうちに前頭葉の右背外側前頭前野の不快予測を高め、それが脳梁を通じて左背外側前頭前野に波及すると、元来の快予測をする機能が薄れ、意志を伴う随意運動がますます困難になってしまいます。

したがって、このことを脳の背外側前頭前野や運動野に認識させないと、手足の動きの改善どころか、更に痙縮を進めてしまうことにもなりかねないのです。

つまり、最終的に随意運動を円滑に行うには左背外側前頭前野を活性化し、右背外側前頭前野を鎮静化する治療が必要になるのです。

但し、活性化と言っても、脳機能を過剰にする意味ではありませんし、鎮静化も機能の低下を期待するわけではありません。

どちらの機能も健康で活発に動き回っていたときの状態に戻すことです。

以上の通り、麻痺が始まり、固定していくと考えています。

では、その解消法はと言いますと、脳の活性化です。

当院の鍼灸治療「活脳鍼」で多くの方の手足や顔の麻痺が改善しています。4~5年経過した麻痺でも改善可能です。

活脳鍼による麻痺の改善について詳しくお知りになりたい方は下記をご覧ください。

更に痙縮や痛みシビレの解消法について詳しくお知りになりたい方は下記をご覧ください。

難しい解説でしたが、解剖学や生理学を元にして、痙縮の原因を考察してみました。

※本ホームページは顧問医の監修のもとに制作されました