今回の臨床報告 麻痺や痙縮、痛み、シビレの改善例

<来院までの経緯>
2009年6月に脳出血を発症。
退院後リハビリをしている時に、同じ部屋に入院していた方がインターネットで活脳鍼のことを知り、一緒に治療を受けてみないかと誘われて来院しました。

<来院時の様子>
Sさんは杖をついて歩いており、足取りはフラフラして安定感がありません。肩の筋肉が落ちて亜脱臼を起こしかけていて、腕を挙げる動作で痛みがでています。また、顔面部にしびれ感(本人曰く顔の表面に血液が流れているような感じ)も気になると訴えていました。

<初診時の治療>
Sさんは鍼灸治療を受けることは初めてで、緊張している様子。私から今まで治療した方の状態や、鍼とお灸について説明をして少しでもリラックスした状態で治療が受けられるように注意しました。
治療は、活脳鍼に加えて麻痺している手足に鍼を刺しました。鍼は思っていたほど痛くなかったようですが、お灸は据えるたびに顔をしかめてかなり熱がっていました。顔面部の痺れをとるために、知熱灸いう痕に残らないお灸を顔に行いました。

<治療後の様子>
腕を上げた時の肩の痛みはほぼ取れていました。また指や足の動きもよくなっており、1回の治療で変化が出たことに大変喜んでいらっしゃいました。
その後、継続して治療を続けて頂いており、1年ほど治療を受けた時に良くなった点をお聞きしました。
歩きなれた道(近所や通勤に使う道など)は、杖なし装具なしで歩けるようになった。麻痺側の手で、住所名前を書いたり、障害者用のお箸を使えば食事が取れるようにできるようになったということでした。
最近では外出することに自信がついて来たようで、リハビリを兼ねて時々国内を旅行していたようですが、今度はヨーロッパに旅行することに決めたそうです。