今回の臨床報告 麻痺や痙縮、痛み、シビレの改善例

今回は脳卒中後遺症で来院されているTさんの治療報告をお知らせ致します。
Tさんは脳挫傷により片麻痺による運動制限と言語障害が顕著に診られます。来院時は、あまり発声することは無いのですが、活脳鍼の施術中では、先生の誘導も兼ねて「あ、い、う」としっかり声を出しています。
先日の治療では、舌を大きく出し、そのまま左右に動かす運動を行った結果、以前よりも動きがよくなっていました。また、声を出そうとする動きも何度か見え、コミュニケーションも取りやすい様子でした。

Tさんは、リハビリ運動も一緒に取り入れて治療しています。運動時も、少し唸る声を出しながら必死に取り組んでいます。その発する回数も増えてきているように伺えます。
また、今までは手指と足首の運動を行うと、膝も一緒に動いてしまうことがありました。しかし、最近になってその連合運動が無くなり、自分の動かしたいところだけを動かせるようになってきました。これは大きな変化だと私は思います。なぜなら、脳内の神経路が正しく機能し始めているからです。

リハビリの運動で大切なことは、正しい動きをすること。自分の意図していない筋肉まで動いてしまうということは、脳神経と筋肉との間に伝わる神経路が正しく構築されていないということです。例えば、Aという動きをしたいのにAとBという動きをしてしまう。これでは必要な神経路の再建と強化が半減してしまいます。Aという動きだけを何度も繰り返し行ったほうが、はるかに効率よく覚えていきますよね。リハビリ運動において、誤りなき学習というのがポイントなのです。

Tさんは治療を続けた結果、このような改善を得られました。本人も内心、驚いた様子で、この時の表情はいつもよりも豊かに見られました。
どんな治療を受けるにも、続けていくには喜びや楽しさがないと難しいところがあります。鍼灸はそういった希望を持つことができる医療の一つではないでしょうか。
いろいろな症状で悩まされている方は、たくさんいらっしゃると思いますが、当院では近頃、目や耳の疾患、糖尿病でお困りの方の来院数が増えてきており、独自の鍼灸術を用いて患者様の要望にお応えしています。
身体のことでお悩みの方はまず、お電話ください。スタッフ一同お待ちしております。