今回の臨床報告 麻痺や痙縮、痛み、シビレの改善例

今回の臨床報告は、10年程前に脳出血を発症し、左半身麻痺の後遺症を患い、以後リハビリを頑張っていらっしゃるSさんのお話です。当院には1年半程前から通院されています。

初回時のお身体の状態は、膝関節は曲げられますが力が弱く、足関節は背屈出来ない状態でした。肩関節・肘関節は、ご本人の今までのリハビリの成果もあり、ご自分で動かせる状態ではありましたが、肘から指先の痙縮が強く、指の運動は難しい状態でした。特に母指の痙縮が強く、常に指は曲がったまま身動きが取れない状態でした。

初回時の治療が終わったところで、まず感覚に変化が見られ、手関節にも動きが見られるようになりました。また、痙縮も少し和らいだ感じがするとのことで、その後週に1回のペースで、1年半程継続して通院されています。

以前は上肢の痙縮が強く、そのせいで肩が挙げ辛かったとのことですが、最近では、痙縮が落ち着いてきて、真っ直ぐ肩を挙げられるようになり、スムーズに動かせるようになりました。

また、ずっと曲がったまま身動きが取れなかった親指も、力が抜けている時間が長くなり、最近では『親指が動きそうな気がする』ともおっしゃっていました。

当院に通い始めた当初は、他の患者様と比べても、手首から先の痙縮が特に強かった為、とてもよく印象に残っているのですが、その頃を思い出すと、本当に最近調子が良いのが伝わってきます。

そして先日、『動きそうな気がする』とおっしゃっていた親指の指先が、リハビリ中ついに動いたのです!ずっと頑張っていらっしゃったSさんを見てきたので、動いた瞬間は思わず大きな声を出しそうになってしまいました。しかし、残念ながらSさんはその瞬間をご覧頂けていません。何故なら患部を見ながら運動しようとすると、そこに集中し過ぎて無理な力が入りすぎてしまう為、Sさんはいつも目を瞑ったままリハビリをしているからです。ご本人も『動いているところを見たかった』と残念そうではありましたが、それよりも動いたと言う事実に感激されていたご様子で、私も感動して泣きそうになってしまいました。

当院で行っている『活脳鍼』は、脳の活性化に大変有効な治療法です。しかし、この後遺症から立ち直る一番の治療法は、患者様自身のリハビリであり、活脳鍼はその手助けをさせて頂く治療法です。稀に、当院にいらっしゃる患者様のなかに、活脳鍼だけで満足してしまって、ご自身でのリハビリを怠ってしまう方がいらっしゃいます。もちろん、活脳鍼の治療だけでも効果は見られるのですが、その効果を継続させる為には、患者様自身のリハビリが絶対必要です。

Sさんは当院へいらっしゃる前から、リハビリをご自分で頑張っていらっしゃっていたのがお身体を見ればよくわかります。お辛いこともたくさんあったと思いますが、弱音を吐かず、いつも頑張っていたその成果が、やっと実を結んだのかと思うと本当に感激いたしました。でも、これはまだまだゴールではありません。この一歩を確実に今後に繋げていけるよう、りゅうえい治療院は、これからも一緒にリハビリに励み、もっともっとSさんの日常がより充実したものになるよう、サポートさせて頂きたいと思います。

今回の経験を通して、改めて、リハビリが思うように進んでいらっしゃらない方も、Sさんのように、決して諦めないで頑張って欲しいと思いました。

もし、同じようにリハビリで行き詰っていたり、脳卒中後遺症でお悩みの患者様がいらっしゃいましたら、是非一度当院へご相談下さい。 りゅうえい治療院は、皆さんのリハビリを、全力でサポートさせて頂きます!